帰国子女の中学受験㉚ 2021年度受験結果の続き

さて、前回は2021年度enaあざみ野校の受験結果について、12月まで記載しました。今回は、1月と2月について書きたいと思います。

 

まずは1月です。

最初に紹介していたのは桐光学園です。受験勉強が遅れていて、中学高校の6年間頑張りたい人にお勧めだそうです。

続いて東京都市大付属です。こちらも年々人気が上がっていますが、受験では英国算の3科目受験が有利とのことです。

次に海城聖光について話がありました。どちらも難関校として知られ、特に聖光は神奈川県の最難関ですので、帰国子女枠といえども当然高いレベルが要求されます。どちらの学校にも共通していることは算数力を鍛える必要があるということ。その上で、海城はバランスが重視され、国語も鍛える必要があります。加えて、面接時にスピーチもあるので正に総合力が問われることになります。

一方の聖光は英語力が重視されます。英語の問題量が多いため、速読速解が求められるそうです。

そして、攻玉社ですが、ここは帰国子女枠が多い学校となります。受験科目が英語のみもしくは算国2科目となり、2月5日に算数のみの選抜があるそうです。

 1月上旬まででこのような帰国子女枠の人気校が並んでいますが、何と言っても1月の帰国子女受験といえば渋谷学園ではないでしょうか。渋幕渋渋があるのですが、渋幕は帰国子女受験の最難関校といわれています。

今回の説明会では、両校ともに圧倒的な英語力が必要であるという説明がされていました。英検で言えば1級レベルの力が必要となります。また、話の中で印象深かったのは、努力が報われるのは渋幕で、渋渋は努力だけでは難しいということ。渋渋は海外歴が長くないと厳しいそうです。

ここで、少しだけ女子校情報です。1月は洗足白百合の入試があるそうです。洗足は、英語のみ受験と3科目受験があり、どちらも高いレベルが要求されるようです。英語のみ入試は英検準一級以上、頌栄に合格してる、enaの模試で英語の偏差値60以上、海外5年以上が条件。3科入試は英検準一級以上、enaの模試で偏差値58以上が必要とのこと。白百合は3科目受験の方が有利だそうです。

 

最後に2月です。

帰国子女受験は早い学校だと10月から始まって2月までかなり長丁場ですよね。ここまでモチベーションを保って頑張ってたらそれだけですごいことだと思います。

まず、青山学院の系属校になっている青山学院横浜英和ですが、enaの模試で偏差値50強で合格していたそうです。都市大付属のグローバル入試は英語が簡単で英検準二級レベル。算数ができなくても英語で高得点を取れば合格しやすいそうです。また、作文はとにかく埋めることが重要で、400字以上は書いた方がいいとのことでした。

そして、最後に慶應SFCです。こちらも当然人気校ですが、こちらは英語だけでなく3科目のバランスが求められるそうです。

 

帰国子女の中学受験㉙ 2021年度受験結果

ちょっと仕事が忙しくて、書きたいこともかけなかったのですが、少し前にenaあざみ野校の2021年度受験結果説明をオンラインで見ることができたのでどんな様子だったか書いてみます。

enaは一般生向けの教室と帰国子女向けの国際部に分かれていて、一般向けはよく知りませんが公立一貫校に強いと聞いたことがあります。国内は渋谷、東京、あざみ野、西船橋に校舎があるようです。この内の、あざみ野校の受験結果説明会となります。ena全体の説明会ではないです。

まず、各上位校の合格者数などの説明があり、その後月別に個別の学校の説明がありました。主に、英検のレベルと合格者数を比較することで学校のレベル感を伝えるという方法で、比較軸がはっきりしているのでわかりやすかったです。

まずは11月です。

今回の11月といえばやはり広尾小石川に注目が集まったようです。初年度から予想を超える受験生が集まったようで、帰国子女枠も一般枠も大人気でしたね。

あざみ野校から広尾小石川を受験した方の結果は以下の通りです。

英検1級2名中1名合格、準1級4名中2名合格、2級2名中0名合格。。。という結果です。初年度なのでもう少し受かりやすいかと思いましたが、かなり厳しいですよね、説明していた先生のお話しでは、11月で最初の受験という生徒が多く、1級を持っているレベルの子でも取りこぼすことがあるということでした。来年以降も当然このレベル感だと思うので、ここを受ける方は最低英検準1級レベルは必要ということだと思います。

また、11月のもう一つの人気校といえば三田国際ですが、こちらも年々難易度が上がっているようです。ただし、11月に残念な結果だった方で12月の再挑戦で合格するケースも多いそうです。

次に12月です。

12月は付属校として人気の立教池袋学習院があります。立教池袋はご存知の通りの付属校難化を受けて、難易度が上がっているそうです。帰国子女枠で受ける場合、面接で英語の使用を選択すると合格率が上がるそうです。

学習院は立教池袋と比べると難易度の上昇がまだ緩やかだとか。

女子校のことは聞き流していたのですが、頌栄についても説明していました。確か、英検準1級、enaの帰国子女模試で偏差値50以上、英会話が得意の3つを満たすと合格できるとおっしゃっていました。

貴重な共学校である都市大等々力ですが、こちらもやや難化したそうです。

そして、私も密かに注目している暁星学園ですが、あざみ野校からは6名受験して5名合格したそうです。学校のホームページを見てみたら今年の帰国子女受験は24名受験して13名合格とされています。すると、あざみ野校の合格者占有率は38%となります。すごいですねー

最後に、12月の最大の人気校である広尾学園です。

こちらも益々人気のようで、あざみ野校の受験結果は以下の通りとのこと。

英検1級2名中1名合格、準1級7名中4名合格、2級受験なし。

この結果だけ見ると、広尾学園の英語レベルはやっぱり高いということを再認識しますが、小石川もほとんど同じレベルと感じてしまいます。ここを目指す方は多いですが、最低準1級レベルは必要となるようです。

ちょっと長くなってきたので1月2月の分は次の回に書きたいと思います。

 

 

帰国子女の中学受験㉘ 二月の勝者2巻(後半ネタバレあり)

「中学受験は課金ゲームです」

 

二月の勝者第2巻の裏表紙にはそのように書かれています。

親としてはゾッとする言葉ですね。お金をかければかけるほど子供が強くなるってことでしょうか。まだ課金した効果が必ず出るならいいですが、ガチャ回すような運頼みの感じだと困りますよね。

では、実際にどのくらい課金するのかという話ですが、我が家が4年生の1年間に支払った金額を計算してみると、だいたい8,000ドル強でした。日本円にして80万円台中盤ですね。これは春期講習、夏期講習、冬期講習、教材費等全て含めた額ですが、5年生、6年生と段々増えていくと考えると4年生から6年生の3年間で3百万円以上の出費ですね。

課金ゲームというからには、これ以外にもドンドン課金していくことで、いいアイテムが手に入るというイメージなのでしょうか。おそらく、日本にいれば志望校別講座とか、塾にプラスして個別指導に通ったり家庭教師を付ける子がいるという話も聞いたことがあります。このような課金が中学受験には必要だということなのでしょうか。

確かに課金せずに、通常の講座だけ受講した場合、かなり厳しい戦いになりそうなイメージは湧いてきます。各季節講習に通わなかったら遊んでるだけですし、志望校別講座は得点UPに直結しそうな感じがします。さらに家庭教師も付ければ、、、と考えると確かに課金ゲームみたいですね。

ただ、課金ゲームと明らかに違うのは、課金対象がプログラムではなく生身の子供ってことです。課金で積み増していく勉強やプレッシャーに潰されてしまったり、モチベーションが上がらず全く身に付かないという事態も容易に想像できます。やっぱり親としては子供の様子をよく見て、効果的に課金してレベルアップさせたいですね。

 では、第2巻を読んでみます。

≪ここからは読後の感想・ネタバレありです≫

第2巻は6年生の最初は成績がなかなか上がらない子が転塾しやすいって話から始まります。このエピソードはまだあまり実感ないのですが、日本にいて選択肢があると迷いが出るののかもしれませんね。この中で「なんで『勉強できる』っていう特技は『リレー選手になれた』とか『合唱コンクールでピアノ弾いた』と同じ感じで褒めてもらえないんだろうね?」というセリフがあり、これには強く共感しました。なんだか学校でテストの点数がよくても隠しちゃいますよね?今の小学生も変わってないんですねー

で、その次が課金ゲームの話でした。ある男の子の春期講習の申し込みの段階で、夫婦間で意見が食い違います。パパが高すぎると反対。年間で塾に130万円ほどかかるという計算をして、それに見合った結果が得られるのか?どこにも受からなかったら130万円の責任は誰がとるの?という考え。

これに対し、塾側は母親にこう言います。父親が子供を甘やかす姿が目に浮かぶ。親の意見が正反対では子供が混乱するので夫婦の意見が一致していないと中学受験は失敗する。

そして、もしこのままにしたら11か月後に受験に失敗して父親からこう言われますよ「ほら、俺が言った通り!こいつがそんなに頭いいわけないだろ?」と。。。

で、この母親が家に帰ってブチ切れます。

父親がスマホでゲームをしながら「無料体験から始まって、気付いたら毎年月謝が上がって引くに引けなくなったところでオプションの勧誘なんか新手の詐欺だ」といったところ、そのスマホを母親が叩き落し、

「画面のキャラに課金してんじゃねーよ。子供に課金してくそ強いキャラに育てようとして何が悪い」「どんな敵でもラスボスでも倒せるクソつええ武器持たせたいんだよ」「そのためなら課金ゲー上等!!」

ということでこの家庭は春期講習に申し込むのでした。

多分、2巻のメインはこの話だと思いますが、私はその後の塾側の会話の方が印象に残りました。

塾講師は「教育者」ではなく「サービス業」ですよ』から始まる一連の会話です。

目的の大学に行くために、公立の学校から行くルートを在来線普通列車の旅と呼んでいました。これでも素晴らしい景色の目的地に着く人はいます。コツコツ勉強できる地頭がいい子ならきっと問題ありません。しかしみんながそうではありません。

そこで、特急券が欲しくなります。特急券を買っても自由席に座れないかもしれない。次に指定席、もっと快適にしたかったらグリーン券が必要です。

このシステムはお金をかけた者が圧倒的有利ということです。

つまり塾講師は指定席券を売る業者だというのです。生徒を自由席の列に並ばせるな、並んでも席が取れないかもしれないならお金を払わせましょう。。。

 

ここまで言われると付いて行ける自信なくなるなぁー

帰国子女の中学受験㉗ 面接とエッセーの題材?~文化と風習の見識

帰国子女の中学受験㉔で記載しましたが、英語の講座を体験受講したところ、本人のキャパシティー不足により拒絶反応を示したため、塾に受講をお断りしました。その際、塾からは「現地校の学習を一生懸命取り組むことも受験勉強につながる」というアドバイスをいただきました。現在のオンライン授業を見る限りでは、現地校の授業で文法をしっかり教えているようには見えませんが、エッセーを書いたりする機会はあるので頑張ってくれればと思います。

また、「普段の生活でもアメリカの文化や風習の見識を深めることが重要」というアドバイスもいただきました。これは本人にとって貴重な経験になるというのはもちろんですが、中学受験でも重要になるそうです。ほとんどの学校で面接がありますが、そこで聞かれる可能性が高く、エッセーを書く学校ではその題材になる可能性が高いからです。

文化や風習の見識を得るためには、やはり現地の方との交流が必要です。特に現地校での先生や友達との交流が有益だと思うのですが、コロナ禍で1年ほどオンライン授業が続いている状況なので効果は限定的となってしまいます。ですので、許容される範囲で近所の方と交流するようにはしています。幸い、近所に同じぐらいの年の子が何人かいるので、一緒にBBQしたりトレッキングに出かけたりしています。

他に文化や風習の見識を深める方法としては、アメリカで起こっているトピックを家庭内でも話題にすることでしょうか。今年度にアメリカで話題になったのはコロナ、大統領選挙、Black lives matterあたりかと思います。コロナと大統領選挙は家でも話題になることが多かったのですが、Black lives matterについてはあまり話さなかった気がします。この問題につては毎年現地校でキング牧師に関連する授業がありますが、歴史の積み重ねも含めて理解するのは大人でも難しいかと思います。こういった時事問題もせっかくアメリカにいるので意識的に話題にしていきたいです。

 

面接・エッセーの典型例

では、実際の面接やエッセーでどのようなことが問われたのか見てみたいと思います。入手できる情報は限定的なので、参考程度にいくつか記載します。

面接

三田国際・・・あなたの住んでいた国について教えてください

暁星中学・・・海外で最も印象に残っていることを教えてください

広尾学園、攻玉社・・・あなたが住んでいた国と日本の違いを教えてください

広尾学園・・・海外で大変だったことはなんですか

慶應SFC、都市大付属・・・日本の学校と海外の学校の違いはなんですか

慶應SFC・・・海外でどんな友人がいたか教えてください

海城(2分間スピーチ)・・・生活していた国や地域と日本との違い 

エッセー・作文

学習院・・・海外で驚いたこと

都市大等々力・・・海外で最も思い出に残ったこと

海城 ・・・あなたの人生で忘れることができない特別な日について

 

やはり多くの学校で、海外でどのような経験をしたかが問われるようですね。面接やエッセーについてはもう少し受験が近くなってからしっかり調べようと思います。

 

帰国子女の中学受験㉖ 米国の大学進学に関するトピック

今回は、米国大学進学セミナーを聞いたので、その話をしてみます。

米国生活に慣れてくると、子供たちは「日本に帰りたくない」とか「アメリカの大学に行きたい」とか言うようになります。なので、どんなもんなのか全く前知識のないままセミナーを聞いてみました。

 

今回の大きなトピックは次の2つでした。

・コロナ禍で、どのような対応がされていたか

・アドミッションテスト(SAT、ACT)の動き

 

まず、コロナ関連で、対面授業の割合やPCR検査の頻度、カリキュラムの変化等の話がありました。これらに関しては、来年か再来年あたりまで影響があるかもしれませんが、今から中学受験をする子供たちが大学生になるころには、さすがに終息していると思うので記載しません。

 

次に、アドミッションテストについての話がありました。

難関大学のアドミッションテスト離れが起こっているそうです。

これまでは米国の大学受験といえばSATスコアが重要だというイメージを持っていましたが、それが大きく変わっているようです。つまり、SATスコアの提出を任意にしたり、逆に受け付けないという学校が増えているということです。このような変化が起こった理由はいくつかあるようですが、アドミッションテストは生徒の将来性を見極めるのに不十分という判断や、公平性に欠け差別に当たるという判断があったようです。

差別に敏感なアメリカでは、「差別だ!」といわれる状況はすぐに解消しようとするようです。特にカリフォルニアでは裁判所がカリフォルニア大学(UCLAやUCバークレーなど10校)に対して入学や奨学金決定にアドミッションテストのスコアを考慮することを禁止する仮差止命令をだしたそうです。アドミッションテストの何が差別的なのかということですが、SATは有料のテストで何度も受験できるため、受験の準備をしっかりして何度も受験できる富裕層に有利だというのです。実際に高得点を取っている層には富裕層が多く、得点が低い層には低所得家庭が多いというデータがあるそうです。

 

確か、日本でも2020年度からの大学入学共通テストで英語の外部テストを利用するのが見送られましたよね。これも住んでる場所や収入で格差が大きくなるという論調が強くなり、大臣が「身の丈に合った・・・」とか言っちゃって、見送りになったと記憶しています。これに対しては賛否あると思いますが、米国ではもっと激しく拒絶反応がでているということだと思います。

その結果、UCではアドミッションテストのスコアを提出できなくなり、同じカリフォルニアにあるスタンフォードではスコアの提出はできますが義務ではないという扱いになったそうです。他にも難関校を中心に任意提出や提出できないという扱いに変更した学校が多数あるようです。この流れは急速に広がっていて、数年後には現行のSATやACTはなくなるのではないかと予想されているそうです。

アドミッションテストスコアの利用を停止したUCの受験者数ですが、結果として16%もの大幅増だったそうです。これはマイノリティの受験者が増加した効果とのことです。

シカゴにある大学の実際の例では、アドミッションテストが任意になり、代わりにクリエイティブライティングプロジェクト、アート系のビデオ、ビジネスプラン、リサーチプロジェクト、APスコア、IBスコア、自己紹介ビデオなどが提出できることになっていたようです。

では、今後アドミッションテスト対策の代わりに何をするのか?ということですが、今回のセミナーでは以下のようにおっしゃっていました。

  • ハイスクールの学習に注力する
  • 課外活動で差別化(必ずしもボランティアである必要はない)
  • 大学のウェブサイトをチェック
  • オンラインツアーやバーチャルツアーを活用
  • アドミッションオフィスにコンタクトを取る

特に、最後のアドミッションオフィスにコンタクトを取っているかどうかは結果に明確な違いが出ているそうです。このような双方向アドミッションはトレンドになっていて、アドミッションオフィスを通して適切な部門に繋いでもらってコミュニケーションを取ることは必ず有利に働くとのことです。

双方向アドミッションが有利になる理由は、大学側は入学率を上げたいという誘因があるからだそうです。これは日本でも専願なら合格しやすい学校があったりするのでイメージしやすいかもしれませんね。アメリカでも入学率は大学のランキングに影響を与えたりするので重視されているそうです。

 

あとは、米国にかかわらず、日本でもどの国でも共通と思われることをいくつかおっしゃっていたので書いておきます。

  • 大学はゴールではなくキャリアのスタート
  • 将来の目標を実現する手段は様々
  • 長期的視野で大学進学を考える
  • 進学方法は一人ひとり異なる
  • 自分の強みを伸ばす

他にも色々お話がありましたが、中学受験から大分脱線してしまったのでこのぐらいにしておきます。

帰国子女の中学受験㉕ 新学期スタート

中学受験塾では、2月から新学期が始まります。これは、2月の上旬に首都圏のほとんどの私立中入試が終了し、6年生がいなくなるからです。新6年生にとっては受験まで1年を切ったということを意味します。帰国子女枠の入試実施日は自由度が高いため、早い学校だと10月に実施するケースもあります。そこを受ける場合、受験までもう8か月しかないということになります。一般的には11月ごろから受験が始まり、12月から1月でピークを迎え、最後までチャレンジを続ける方は2月上旬まで受験が続きます。

うちの子は新5年生なので、来年の今頃は試験まで1年切ってるよ~~っていう会話が交わされるんでしょうね。

 

さて、新5年生としての最初の授業が行われましたが、いくつか変わったところがありました。まず、テキストが厚くなりました。そして、算数の問題集が別冊で付いてきました。授業の回数は4年生の頃と変わらないと思うので、授業の進度が早くなり、宿題の量もきっと多いのではないでしょうか。我が子がついていけるか、かなり不安です。

また、クラス編成が変わっていました。同じクラスにいた子が何人か3月で本帰国したので気になっていたのですが、他のクラスから移ってきた子と新規で入塾したと思われる子がいて、結局4年生の頃より少し人数がふえました。と言っても、オンライン授業なので、あまり影響ないのかもしれません。しかし、いつまでオンライン授業なんでしょうねー。

 

さて、初回の授業の内容ですが

算数は植木算と周期算の復習でした。これは4年生で何回かやっているので、さすがに忘れていなかったようで、基礎問題はすんなりとできていたようです。

国語は主語と述語の関係についてでした。ところが、これを全く理解していない事が判明。4年生でも何度か学習していたはずなのですが、、、主語ない文、述語が主語より前にある文、述語がない文などのトラップに全て引っかかるというドジっ子ぶり。こりゃ先が思いやられます。。。

そして、今回は特別に英語の体験授業を受けさせていただきました。先生は日本人なので、日本語で文法の説明をしながら穴埋め問題などをやっていたようです。生徒は国語や算数と比べて少なかったですが、皆さん流暢な(ネイティブみたいな)英語で話していました。うらやましい限りです。

英語の授業で使っている英文のレベル感は現地校の同学年と同じかなと思います。前回の模擬試験で文法がなかなかアヤシイということが発覚したので、受験用の英語をしっかり勉強した方がいいと思うのですが、本人は完全拒否!

もう5年生だし、そろそろ本人に受験する意識を持ってほしいのですが・・・

英語の講座拒否!テストの直し拒否!字が汚すぎ!隙があればゲーム、漫画、テレビ!

なんだかこっちが疲れちゃいます。夏ごろまでにちょっとずつ意識が変わってくれればいいですけど。

 

帰国子女の中学受験㉔ 二月の勝者1巻(一部ネタバレあり)

以前、東大合格を目指す「ドラゴン桜」がドラマでやっていましたが、中学受験を扱った「二月の勝者」もドラマ化予定だったんですね。コロナの影響で2020年7月から放送の予定だったのが延期されているようです。どんな内容か興味があったのでコミックの1巻を読んでみました。

主人公は新人塾講師で、中学受験の世界が塾経営・塾講師側の目線で描かれています。確かに、塾を経営する視点で考えたことがなかったので、なるほどなぁ~という感じでした。

コミックの帯に『「学習塾」は「子供の将来」を売る場所ですー』と書いてあり、まぁ、その通りですよね。①希望の学校に入学するための情報とノウハウを売ること、②小学生の子供を動機づけしコントロールすること、主としてこの2つを提供するサービス業ということです。塾側も、より難易度が高い学校に入れることが実績として評価され、翌期以降の集客につながりますし、一般的には顧客側も難易度が高い学校に入ることを望んでいるので利害が一致して商売になるわけですね。

コミック1巻は2月からで、6年生の受験が終わり、5年生の新学期が始まります。ちょうど今の時期と一緒ですね。

これを読むと、中学受験の概要が受験生目線ではなく大人目線で入ってくるので、もっと早く読んでおけばよかったと思います。これから中学受験を目指そうか迷っている方にはお勧めの漫画です。

 

≪ここからちょっとだけネタバレ≫

冒頭で、トップの成績だった子が2月1日の受験に向かう電車の中で嘔吐し、麻布に不合格となったエピソードがありましたが、小学生で初めての受験ですし、今まで真剣に準備してきた子ほど緊張してしまうのも当然だと感じました。

 その他にもサッカーを続けるか中学受験をするか迷っている家庭に、「凡人こそ中学受験を!」というエピソードがあります。

でも、このシーンで、サッカーでプロになれる割合と中学受験でトップ校に合格できる割合を比べていますが、これって比較対象としておかしいですよね。人生の目標としてプロサッカー選手を目指す人はいると思いますが、人生の目標がトップ中学の合格って人はいないですよね。中学校や高校は途中経過ですからね。

この漫画では、中学受験は才能がものをいう運動や芸術分野と比べ、努力に対するリターンが大きいから凡人こそ中学受験をすべきという話が描かれています。確かに中学受験に限らず、勉強は運動や芸術分野より努力に対するリターンが大きいという点には同意できます。うちの子にもリターンがあるといいなぁ~

2巻以降も読んでみます。