帰国子女の中学受験⑳ 塾選び

今まで、帰国子女受入校について見てきましたが、そこにたどり着くためのパートナーになってくれる塾について、あまり調べていませんでした。現在米国で生活しているのですが、通える範囲には1つしか受験対応の塾がなく、選択肢がなかったため調べるという発想がなかったのです。

しかし、現在はコロナの影響で対面授業は行われておらず、オンライン授業となっています。「だったら通える範囲に教室があるかどうかは関係ないよね」と思ったのです。また、いつか帰国したときに備えて帰国後もどんな塾があるのか選択肢を認識しておくことは安心にもつながりますので、ちょっと調べてみようと思います。

 

①オンライン対応の塾

四谷大塚NET海外:教材は四谷大塚の「予習シリーズ」です。これは中学受験で最も多くの受験生に使われているそうです。このコースは、生徒が各自で「予習ナビ」という授業動画での学習と教材を使った自習を行います。1週間ごとに学習内容がマスターできたかの週テストを受けます。24時間以内に採点結果が返送され、間違えたところを「復習ナビ」で再確認することによって定着させます。この、学習⇒テスト⇒復習というサイクルで学力を定着させる流れは国内の四谷大塚と同じメソッドだそうです。

ただ、なぜか2科目受講はなく、国算理社4科目セットの受講となるそうです。。。。

JOBA:個別指導と集団指導を選択できます。こちらは四谷大塚NETのように授業動画を見るのではなく、オンラインの生授業です。コースも難関私立中対策だけでなく、広尾学園や慶應SFCに特化したコース等、複数のコースが設定されていました。

一人で黙々と勉強できるタイプの子は四谷大塚NETでもいいかもしれませんね。

 

いろんな塾がオンラインで授業をしていると思うんですけど、あんまり探せなかったです。今の塾に特に不満があるわけではないのでこのまま継続決定です。

 

②帰国後の塾

いつ帰国するかわからないのは駐在員の宿命です。ですので、帰国子女受験に対応してくれる塾について知っておきたいなぁと思いました。一応、東京近辺に戻る前提にしておきます。

まず、大手塾で帰国子女対応がどうなっているか見てみます。

SAPIX国際教育センター:校舎は代々木駅すぐ。小6は国算2科目週2日で月額45,600円。英語は別枠でSAPIX English 帰国生コースへの申し込みが必要です。こちらは週1日2コマで33,000円。後期になると授業料が上がります。英語は英検準2級以上のレベルが必要で、受講資格認定テストがあります。ホームページからは直前の志望校別講座やエッセイライティング講座、面接対策等をやっているのかは不明です。

 

四谷大塚:帰国子女対応で見つけられたのは、上に記載した「四谷大塚NET海外」のみでした。ただ、通常教室で2科目受講が可能なようです。6年生前期で月額44,500円です。英語だけの塾が見つかれば、一般受験の子たちと机を並べて頑張るのもいいかもしれません。ただ、志望校別講座や面接対策などはないと思います。

 

早稲田アカデミー:ホームページでは、首都圏約170校で受講が可能と記載されていますが、当然一般生と同じクラスということでしょう。帰国子女向けの講座やイベントを実施していますが、会場はほとんどがExiv渋谷校です。面接練習や願書添削もしてくれるそうですが、各校舎でやってくれるのかは不明です。Exiv渋谷校だけなのかもしれません。また、ホームページでは2科目受講ができるか記載されていなかったのですが、他の方のブログで2科目受講しているという記載を見かけました。

 

日能研:日能研グローバル・サービスというサイトはありますが、帰国子女専門のコースや講座は特にないようです。こちらも四谷大塚と同じで2科目のみで受講できますが、2科目受講ができるのは一番下のクラスだけのようです。また、英語は他の塾を探さなければいけないですし、学校別対策や面接対策もなさそうです。

 

大手塾なのに学校のホームページと比べるとちょっと見にくかったです。スケジュール、コース設定、料金ぐらいはわかりやすいところに書いておいて欲しいですね。この中では早稲田アカデミーが一番帰国子女受験に対応していると思いましたが、実態は見学や体験受講してみないとわかりません。

 

次に、帰国子女に特化した塾を見てみます。

JOBA:校舎は3つで、洗足池駅、たまプラーザ駅、新百合ヶ丘駅です。生徒は帰国子女のみなので気兼ねなく通えそうです。小6は国算が週2回で国語が11,600円、算数が19,360円、英語は土曜日でアドバンスコースが22,160円、エッセーが15,840円。

その他にもいくつか志望校別講座などが用意されています。

 

ena国際部:校舎は渋谷、東京(茅場町)、あざみ野、西船橋の4か所です。通常の授業の他に無料の補習があるようです。6年生の英語は志望校別コースとなっています。また、直前の学校別対策やオンラインの過去問道場などで演習を行います。受講料はホームページ上に記載がありませんでした。

 

 結局帰国子女に特化した塾の方が直前期まで安心して通えるのかもしれません。ただ、大手塾と比べて教室が少ないので、住む場所の近くにあれば帰国子女特化塾を選び、近くになければ大手塾で2科目受講になると思います。大手塾を選ぶ場合、早稲田アカデミーのExiv渋谷やSAPIXの国際教育センター(代々木)が近ければいいですが、通えなければ英語は他の塾を探す必要がありますし、直前期の学校別対策等々をどうするか対応が必要となります。

結論としては 帰国子女特化塾>早稲田アカデミー>四谷大塚 って感じです。帰国時に住む場所を自由に決められるのであれば「帰国子女特化塾の教室に通えるか」も条件の一つにしておいた方がいいかもしれません。